お肌が若いと長寿になれる?(平成29年3月)

 マサイ族からチベット族まで世界60以上の地域で健診をして、長寿と食べ物との関係が分かりました。コーカサスやシルクロードなど有名な長寿地域は、若々しいお肌の女性が多いのです。世界中で何万人もの方の腕で血圧を測らせて貰って気が付きました。

 お肌が若いのは皮膚の血のめぐり、末端循環が良い証拠ですが、同じように細い血管で養われている脳、心臓、腎臓などの循環も良ければ、臓器の働きがよくなり、元気で長寿になるのではないでしょうか。

 日本の女性は世界一若々しいと評判ですが、1985年以上、平均寿命は世界トップです。24時間尿を集めて分析した結果、日本人が多く食べているのは大豆と魚で、それらに含まれるイソブラボンやタウリンを測って分かりました。

 大豆や魚の成分は血液の循環を良くし、寿命を決定する心臓死を防ぐので長寿になります。皮膚の循環も良く、大豆や魚が日本女性の世界一の若さの味方なのです。

 健康ひょうご21の県民運動の結果でも、お魚や大豆を良く食べている人は、あまり食べない人よりも、動脈硬化を防ぐ善玉コレステロール、HDLが多く、その差は、まさに男女のHDLの差に相当します。

 ですから、魚、大豆を良く食べれば男女の平均寿命の差に相当する、7年も寿命が延びるのではと期待されます。ただし、大豆、魚と良く食べる人は塩分の摂取も多いのです。つまり適塩で、大豆、魚を食べれば、いつまでも若々しく健康な長寿を楽しめるのです。(家森)

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サバのトマトソース

材料:(2人)

生サバ2切れ
塩・こしょう少々
小麦粉適宜
オリーブオイル小さじ1
トマト(水煮缶)100g
玉ねぎ1/6個
にんにく1/2かけ
なす小1/2
オリーブオイル大さじ1
小さじ 1/5
あれば ドライバジル適宜
エネルギー:
227kcal
食塩相当量:
1.0g

作り方

  1. サバは水気をふき取り塩・こしょうを振り、小麦粉を薄くつける。玉ねぎは薄切り、ナスは半月又はイチョウの薄切り、にんにくはみじん切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイル小さじ1を入れて熱し、サバを入れて、両面こんがりと焼き、取り出しておく
  3. フライパンにオリーブ油 大さじ1とにんにくを入れて弱火にかけ、熱くなったら玉ねぎ、ナスを炒める。
     全体がしんなりしたら、トマトの水煮を加えて、つぶしながら煮る。塩で調味し、焼いたサバにかける。好みでバジルをふる。

ひと言 栄養ポイント

 サバやイワシ、サンマなどの背の青い魚に豊富に含まれるEPA(エイコサペンタエンサン)、DHA(ドコサヘキセンサン)などの脂肪酸には、血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を減らし、HDL(善玉)コレステロール値を上昇させる働きがあり、また、今回組み合わせた、トマト、ナスに含まれる抗酸化物質は、老化防止に役立つと言われています。

 トマトの酸味と旨み、バジルの風味、オリーブオイルのコクを生かして、塩分控えめに仕上げています。

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