週に150分以上のウォーキングなどの運動習慣のある人はがんのリスクが低下!(米国がん学会)

発信日:2020/02/10

 米国がん学会、米国立がん研究所、ハーバード公衆衛生大学院の共同研究。運動習慣とがんリスクの関連を調べた9件の前向きコホート研究を解析し、平均年齢62歳の成人75万5,459人を対象に平均10年間の追跡調査。医学誌「Journal of Clinical Oncology」に掲載。
 米国がん学会が推奨する運動量(中強度の運動を週に150分あるいは活発な運動を週に75分)を満たす週7.5METs・時~週15METs・時の運動習慣とがんリスクの関係を調査した結果。研究対象となった15種類のがんのうち7種類(大腸、乳、子宮内膜、腎臓、多発性骨髄腫、肝臓、非ホジキンリンパ腫)のリスクが有意に低下することがわかった(上図参照)。
 報告者は、「がんのリスクを下げるために、米国がん学会が推奨するレベルで運動する必要がある」「多く人は毎時3マイル(約4.8km/時)で1日30分歩くことで条件を満たす」としている。

Study: Getting Enough Exercise Lowers Risk of 7 Cancers(米国がん学会 2020年1月9日)
 https://www.cancer.org/latest-news/study-getting-enough-exercise-lowers-risk-of-7-cancers.html

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MET(metabolic equivalent)
 座位安静時代謝量を1として活動時の代謝量が何倍に当たるかをあらわした運動の強さをあらわす単位。
METs ・時(メッツ・時)
 METsと時間の積を求めることにより運動の量をあらわす単位。例えば、3METsの運動を1時間、6METsの運動を30分、2METsの運動を1時間30分行った場合などは3METs・時と表す。
 週7.5METs・時は、普通歩行(3METs)なら週150分、速歩(4METs)なら週112.5分に相当。
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